東北電力「まちづくり元気塾」地域支援制度
東北電力「まちづくり元気塾」地域支援制度
※ 勝常区の特色を生かした新たな取り組み
2017年6月に湯川村長 三澤豊隆氏との話し合いの場があり、その中で当区に存在する国の重要文化財である「勝常寺」を中心とした村の活性化事業に取り組みたいとの提案が示されました。
勝常区環境保全会では村長の意向に沿うべく当会内部に活性化対策委員会を同7月に発足させ、保全会役員を中心に区民の方々の参加を頂きながら、当区の様々な問題点見直しに着手してきました。
しかしながら区民だけでの話し合いでは、なかなか思うように話が進展せず、悩んでいたところに村当局の力添えもあって2018年度東北電力「まちづくり元気塾」の支援先決定がなされ、勝常区環境保全会を中心に区民各位の協力の下に取り組む運びとなりました。
2018年度、年3回に渡り行われた東北電力「まちづく
り元気塾」では、パートナーの先生方と共に当区の魅力
問題点を第三者の目から見て率直に指摘してもらうとい
う、当区にとっては打って付けの取り組みが実施されま
した。
6月の第1回の元気塾ワークショップでは内容的な事が
ほとんど理解できず手探りの状態でしたが、当区の魅力
問題点がパートナーの先生方から第三者の立場として意
見がなされ我々にとっての当たり前が、第三者にとって
は魅力であり、また問題点である事などが話し合われま
した。
8月の第2回元気塾ワークショップでは、第1回でのワ
ークショップの内容を中心に実践という形で、
「できることからやってみよう!」をテーマに多くの
女性陣の方々の協力を得ながら伝統料理の再現とさら
には、勝常区の名物料理づくりにも挑戦しました。
その結果、「勝常赤餅」という女性陣の様々なアイデ
アと経験とを融合させたオリジナルな餅を作り上げる
事に成功しました。
試食での反応も上々で、勝常寺を中心とした当区の活
性化に一役も二役も買いそうです。
ワークショップでは今回協力して頂いた女性陣からも
活発な意見が出され和気あいあいの中で、高橋勝昭氏
から「4月28日の勝常念仏踊りでの勝常寺への豊作祈
願はあっても、収穫後の豊作御礼が無い」との貴重な
意見が出され、収穫後に元気塾の締めくくりとして
「勝常収穫感謝祭」として勝常区を上げて勝常寺への
御礼を込めたイベントを開催する運びとなりました。
※ 東北電力「まちづくり元気塾」集大成 「勝常収穫感謝祭」
2018年11月23日「勝常収穫感謝祭」を区を上げて開催しました。
8月の元気塾開催後、初めての大型イベント開催に向けての様々な準備は多忙を極め、果たして無事開催できるのかという不安の中で開催までの日々を全力で過ごしてきました。
区全体を巻き込んだ中でのイベントは、2002年に行っ
た「区民大運動会」以来久々の大型イベントでさらには
例年11月中旬で冬期閉館となった勝常寺薬師堂に於い
て特別に御開帳を頂き、国宝「薬師如来坐像」に豊作御
礼祈祷を行うという初の試みで、勝常寺と勝常区の歴史
の重みを感じる出来事でした。
御祈祷して頂いた新米(単一水田収穫純米)を勝常
村限定「百姓食米」ブランド米として販売を行い購
入して頂いた方々からも大好評を得ました。
また、新米を中心とした伝統料理を定食として販売
をし、食べて頂いた方のほとんどの人に高評価を頂
きました。
さらに年末年始にかけて勝常寺参道への展示を目的
とした竹灯籠の制作や、村周辺の散策を行うゲーム
など色々な催しを開催し、区民や他から訪れた方々
と楽しい1日を過ごす事ができました。
収穫感謝祭終了後には反省会を兼ねて元気塾の最終ワークショップを行い、今回の取り組みの反省や今後の取り組みについて様々な意見交換がなされ、「勝常収穫感謝祭」は来年以降も継続という事で意見が一致し、それに伴うワークショップで提案された勝常寺参道景観を復元する「黒塀プロジェクト」、勝常区で生産される新鮮野菜や米の販売、またそれらの食材を使った伝統料理の賄いを通して区民のコミュニケーションを図る「角屋プロジェクト」、村の宝である勝常寺境内とその周辺を彩る「竹灯籠プロジェクト」等を、勝常区が中心となって企画・立案し、湯川村全体に波及させるべく村当局の力添えのもとに、さらには小・中学校や周辺地域を巻き込みながら発展させていく事で合意しました。
※ 東北電力「まちづくり元気塾」を終えての感想!
2018年度 勝常区環境保全会では、まちづくり元気塾という初めての取り組みを実施しました。
今までの12年間の勝常区環境保全会活動を通して培ってきたデータを元に、勝常区としての農業の維持発展に伴う将来像の実現に向けて、様々な問題点に第三者の率直な意見を聞きながら、自分なりに考え自身の信念をもって真正面から立ち向かう勇気をもらった気がします。
問題点の解決の仕方も、問題の核から解決するのでは無
く、殻から色々と変革していくことで徐々に問題の核に
迫っていくという逆転の発想をもとに、当区の農業の将
来像を構築して行くには、生産者を中心とした話し合い
では解決できない問題点を販売または購入者の立場から
見直し、当たり前の農産物にどんな付加価値を付けれ
ば、喜んで購入して貰えるか?
など色々な付加価値販売を企画することによって生産者
のプライドへアクセスができるか?
また今まで以上に区のみんなが「たんぼ」への興味を示
すような収益性の高い高効率近代農業を目指しながら、
集落景観にも変化をもたらすことで区民の区に対する魅力をどれだけアップできるかの機会になったり、コミュニケーションの場になったりと当たり前の日常に変化が表れて、将来的には子供たちの思いにも変化が生じ、勝常区に対して何らかの魅力を感じて貰えればと思う。
勝常区としては、集落自体では当然できないような目標を立てることによって、区民の協力や批判を集め、口コミによるPR効果は絶大となり、集落以外からの協力や行政を巻き込んだ補助金等も含めた官民一体となった取り組みもできるようになり、勝常区の思いが強いては湯川村全体の取り組みに発展し、 各人のそれぞれの意見に耳を傾けることで全体的な将来像が見えてきたり、様々な問題点を打開する糸口になればと思っている。
人は皆物心ついた頃から、欲望の塊で特に生活をしていくための金銭欲を誰でも持っていて、基本的には自分の行動に伴った利益があれば、そこそこ満足出来るものだと思う。
日々の生活に支障の無い仕事と収入があれば、精神的にも余裕ができ,人と人との関わりもうまくいってくるのではないのかなぁ?と常々感じている。
勝常区環境保全会が今、村づくりで目標としていることは、老弱男女問わず集落全体で農業の維持発展の何らかの関わりを持つことで集落内で少しでも収入を得ることができるようなシステムを構築していくことだと考えている。
今回の「まちづくり元気塾」を通して、お陰様で勝常区は新たな第一歩を踏み出しました。