勝常区環境保全会便り 2018

 
 

 平成19年度から始まった「農地・水・環境保全活動」から今年度で12年目となり、平成26年度からは「多面的機能支援交付金活動」として法整備がなされ、支援項目も農地本体以外の畦畔除草や地区の文化伝承に関わる祭り等に至るまで広範囲にわたる支援制度が発足されました。

それに伴い勝常区環境保全会としては、当区の現状把握や今後の農業を取り巻く環境維持や少子化・後継者不足といった近い将来にも起こりうる様々な問題をを見越した取り組みに着手し、平成28年度から「活性化対策委員会」を起ち上げ、保全会役員並びに地域農業者の方々と当区の今後の農業のあり方について真剣に協議を重ねて参りました。

会の目的は、今後の農業後継者不足をどのような形で克服し、勝常区の水田・畑の維持管理または米や野菜といった生産物に付加価値をつけて魅力あるものにしていくかという事と、それに伴う勝常区民の農家・非農家問わず区内での雇用の場を広げるかという事を目的として生産・企画・販売を一つにした新たな組織づくりを考えていました。

そんな中での三澤村長の考える湯川村の活性化構想と我々が考える勝常区の活性化構想がある意味一致したことで、村の協力で応募した東北電力「まちづくり元気塾」に当選し今回の支援を受ける運びとなりました。常々「井の中の蛙」では将来的な展望を抱けないとの認識で村外消費者・観光客の方々との懇談の場を模索していましたが、本年度それが現実となり、第三者のアドバイザーの先生方から観た勝常区の長所・欠点ががあぶり出され、元気塾参加者と共に和気藹々に、また真剣に話し合いを進めてきました。

第1回「まちづくり元気塾」では何が何だか解らず半信半疑でしたが自分なりに話の流れを整理をする内に、参加者それぞれの勝常区に対しての思いも一致していることから、新たな組織作りの第一歩と捉え真剣に対応していくことに気持ちを切り替え、我々が中心となった村作りをしていこうと、第2回「まちづくり元気塾」では女性の方々の行動力に支えられながら区の良さの見直しに着手、今ではほとんど無くなってしまった冠婚葬祭時の料理や手伝いの人々のコミュニケーションの場を再現するとともに、勝常独自の名物づくりにも挑戦しました。 

区民ひとり一人の考えや行動力・スキルがこれからの勝常区を支える原動力となります。自然に恵まれた環境の中で、「植えれば育つ」を毎年繰り返し差し障りなく暮らすか?子供たちが期待の持てる勝常区の村作りに奮起するか?収穫祭はほん考えるきっかけに過ぎません。

※編集後記※

勝常区環境保全会活動も本年が一区切りの年度となりました。

平成26年度から始まった多面的機能支援交付金活動も、勝常区に対してかなり定着し次年度以降新たに多面的機能支援交付金活動が始まります。

本年は、最終年度にふさわしく東北電力「まちづくり元気塾」の支援等も頂き、勝常区の普段は気づかない様々な長所・短所が浮き彫りになりました。

本年度に実施した、貴重な経験を幹に今後の勝常区が区民にとって魅力ある地区となり得るよう次年度以降も力まず楽しい活動に取り組んでいきたいと思います。

今後、勝常区をに担っていく次世代の後継者・子供たちのために・・・・

                              勝常区環境保全会 代表 兼子 光右

「勝常収穫感謝祭2018」までの勝常区環境保全会の取り組み

農道・開水路保全活動の一環として

4月22日春の江払い作業の実施

7月  8日夏の江払い作業の実施

7月8日農道・開水路保全活動

夏の江払い終了後に農道補修

山砂敷き作業を実施

   Bグループ「農地・水向上活動」


本年度は農事組合との合同で研修旅行を実施しました。参加者は8名でしたが新潟県の三条燕市の農業法人「畦畔緑化ぶんすい」で研修を行ってきました。「ヒメイワダレソウ」という草丈が5センチほどの草を移植する事によって農道・開水路の畦畔の雑草の抑止効果があり、除草の手間が大幅に軽減される優れもので、今後の活動として検討したいと考えています。

   Cグループ「農村環境向上活動」



あじさいクラブ(勝常老人クラブ)を中心に管理をしているあじさいの花も10年以上が経過し、勝常区の景観として定着してきました。

今年は雨が少なかった事もあって少し元気がなかったような気がします。

猛暑の中、あじさいの手入れにご苦労を頂いて大変恐縮しておりますが、あじさいを中心に会員同士の更なるコミュニケーション場にしてもらえればと感じています。

勝常区環境保全会グループ

  1. 1.Aグループ「勝常区」

  2. 2.Bグループ「勝常農事組合」

  3. 3.Cグループ

 「あじさいクラブ・消防・PTA」

  1. 4.Dグループ「管理運営」

今年も四月二十八日の勝常寺祭礼に伴う、

勝常念仏踊りが例年通り開催されました。

残念ながら今年はさくらの開花が予想より

早く、さくらの中での勝常念仏踊りとはな

りませんでしたが多くの見物客が訪れまし

た。念仏踊り保存会も集落内での後継者不

足に悩まされているのが現状ですが、勝常

小学校の子供たちとの連携を図りながら、

勝常念仏踊りの伝承に努力をしています。

勝常区にとって勝常寺にまつわる催し物は、無くてはならない事として、今後の様々な対応を検討する時期に来ているのかもしれません。

入会を希望される区民の方は、勝常念仏踊

り保存会会長 高橋 新氏に申し込んで下さい。

◎平成30年度保全会の主な活動

「Aグループ「基礎部分」


今年は例年にない猛暑に見舞われ、稲の生育期の水不足に悩まされた年となりました。

収穫された米も大幅な減収となり農家にとっては大変な一年でした。

区の年間の活動にとっても猛暑の中の作業を強いられ体力的にもかなりきつい作業となりましたが、各位の協力の下に何とか区の活動を行う事ができました。

6月〜8月農地維持活動の一環として

農業者によるクロ刈り作業とあわせて

トラクタモアによる法面除草作業の実施

配水操作の円滑化を図るために開水路

分岐升に管理用の番号札を設置しまし

た。次年度はゲートにも行う予定です。

今年も夏休み期間中に保全会活動に多くの子供たちの

参加を頂きお盆のお墓の参道には花の小道ができて、

お墓参りに訪れた人々をやさしく見守っていました。

集落の子供たちの数もだんだんと少なくなる中での活

動ですが、今年は「勝常収穫感謝祭」イベントもあっ

て年末には、勝常寺の参道を飾る竹灯籠の制作にも参

加をして頂きました。たぶん大半の子供たちが初めて

竹灯籠を作る体験をした事と思いますが、今回は竹灯

籠のデザインを子供たちにお願いをして協力してもら

いました。子供のデザインやら親がちょっかいを出し

て考えたデザインやら様々で、高橋勝彦君を中心にし

た竹灯籠チームでデザインに沿った穴開けに大変な苦

労をしていました。


                           最終的なバリ取り・仕上げ工程には区長の金成

                           昌昭氏(元技術家庭教師兼校長)のご協力を頂

                           き、大晦日から元旦・正月三が日の展示に間に

                           合わせる事ができました。

                           今回の竹灯籠の制作をしたり、展示した竹灯籠

                           を見て、子供たちが何かを感じ取ってもらえれ

                           ば大成功です。

                           出来上がった竹灯籠は大晦日から正月三が日に

                           かけて勝常寺参道に展示され、元旦の勝常寺御     

                           開帳や元旦参りに訪れる参拝客の目を楽しませ

                           ていました。

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